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忘れない

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昨日の日記とは反対に、今日は忘れない。

3月11日は何の記念日かというと、いのちの日だって。

びっくりした。

3年前たくさんの尊い命が失われた日。

ビートたけしさんが、震災後に語ったインタビューが思い出されます。

以下、著書より引用。

常々オイラは考えてるんだけど、こういう大変な時に一番大事なのは「想像力」じゃないかって思う。
今回の震災の死者は1万人、もしかしたら2万人を超えてしまうかもしれない。
テレビや新聞でも、見出しになるのは死者と行方不明者の数ばっかりだ。
だけど、この震災を「2万人が死んだ一つの事件」と考えると、
被害者のことをまったく理解できないんだよ。

 じゃあ、8万人以上が死んだ中国の四川大地震と比べたらマシだったのか、
そんな風に数字でしか考えられなくなっちまう。
それは死者への冒涜だよ。

 人の命は、2万分の1でも8万分の1でもない。
そうじゃなくて、そこには「1人が死んだ事件が2万件あった」ってことなんだよ。

 本来「悲しみ」っていうのはすごく個人的なものだからね。
被災地のインタビューを見たって、みんな最初に口をついて出てくるのは「妻が」「子供が」だろ。

 一個人にとっては、他人が何万人も死ぬことよりも、
自分の子供や身内が一人死ぬことのほうがずっと辛いし、深い傷になる。
残酷な言い方をすれば、自分の大事な人が生きていれば、
10万人死んでも100万人死んでもいいと思ってしまうのが人間なんだよ。

 そう考えれば、震災被害の本当の「重み」がわかると思う。
2万通りの死に、それぞれ身を引き裂かれる思いを感じている人たちがいて、
その悲しみに今も耐えてるんだから。

 逆に言えば、それは普段日本人がいかに「死」を見て見ぬふりしてきたかという証拠だよ。
海の向こうで内戦やテロが起こってどんなに人が死んだって、
国内で毎年3万人の自殺者が出ていたって、ほとんどの人は深く考えもしないし、悲しまなかった。「当事者」になって死と恐怖を実感して初めて、心からその重さがわかるんだよ。

 それにしても、今回の地震はショックだったね。
こんな不安感の中で、普段通り生きるってのは大変なことだよ。
原発もどうなるかわからないし、政府も何考えてるんだかって体たらくだしさ。
政治家や官僚に言いたいことは山ほどあるけど、それは次回に置いとくよ。
まァとにかく、こんな状況の中で、平常心でいるのは難しい。
これを読んでる人たちの中にも、なかなか日頃の仕事が手につかないって人は多いと思うぜ。

 それでも、オイラたちは毎日やるべきことを淡々とこなすしかないんだよ。
もう、それしかない。

 人はいずれ死ぬんだ。それが長いか、短いかでしかない。
どんなに長く生きたいと思ったって、そうは生きられやしないんだ。
「あきらめ」とか「覚悟」とまでは言わないけど、それを受け入れると、
何かが変わっていく気がするんだよ。


  ・・・・・・・・・・・・

黙祷
by HOME-easy | 2014-03-11 23:35 | Comments(0)

日々を彩る雑貨たち。お店のこと。日々の記憶。


by miho
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